BMIのウソ!? 実は商売道具だった説。
今回はBMIに関しての記事を書いていこうと思います。
ご存じでしたか?
BMIに医学的根拠がないことを・・・・。
BMIとはなんぞや
そもそもBMIというものをご存じでしょうか?
BMIとは Body Mass Index と呼ばれるものの略です。
肥満の度合いを測る指数のことなのは何となく聞いたことがあるかもしれません。最近では、テレビでBMIの求め方なども紹介されていますので、認知度は上がっているはずですね。
一応、計算式を紹介しておくと、
BMI=(体重 kg)÷(身長 m)÷(身長 m)
です。
例えば、身長 160cm=1.6m 体重 50kg の場合
BMI=50kg ÷1.6m ÷ 1.6m≒19.5
となります。
そして、計算した値をもとに以下の表を使い、肥満か痩せているかの判断をします。結構幅広くあるのですね。世界基準と日本基準に分かれていたんですね。確かに、日本人の体形と外国人の体形は違うので納得できます。
上の例でいうと、BMIが19.5なのでどちらの表で見ても普通体形になります。
状態 | 指標 | |
---|---|---|
痩せすぎ | 16.00未満 | |
痩せ | 16.00以上、16.99以下 | |
痩せぎみ | 17.00以上、18.49以下 | |
普通体重 | 18.50以上、24.99以下 | |
前肥満 | 25.00以上、29.99以下 | |
肥満(1度) | 30.00以上、34.99以下 | |
肥満(2度) | 35.00以上、39.99以下 | |
肥満(3度) | 40.00以上 |
状態 | 指標 |
---|---|
低体重(痩せ型) | 18.5未満 |
普通体重 | 18.5以上、25未満 |
肥満(1度) | 25以上、30未満 |
肥満(2度) | 30以上、35未満 |
肥満(3度) | 35以上、40未満 |
肥満(4度) | 40以上 |
とまぁ、こんな具合でBMIを利用するのですが、見過ごせない部分があるのです。
BMIが無視している点
計算をすることで肥満か否かを図ってくれるので客観的な指数に見えますが、BMIの計算に使っているのは身長と体重のみです。ここがみそなんですね。
人間の体を作っているのは、骨、筋肉、脂肪の大きく分けて3種類あります。そしてそのそれぞれが異なる密度を持っています。密度に関する記事はこちらに書いていますので参考までにご覧ください。
error-of-consideration.hatenablog.com
筋肉、脂肪、骨で密度が違うということは当然、体重にしめる割合が変わってきます。一見スリムに見えても筋肉質の人の体重は重い傾向になりますし、脂肪が大部分を占めていれば、軽い傾向にあります。それに、骨密度も考慮したりするともっとややこしくなるんですね。
そういった、ややこしいものを取っ払って計算するのがBMIだということなのです。ともあれ、このBMIがまったくのでたらめではここまで世間に浸透していなかったと思います。
普段から、飲み歩いて〆のラーメンを欠かさず平らげて、おまけに運動不足みたいな生活を送っている人は自分のBMIを知ることで生活習慣の改善が期待できるかもしれませんね。
一方、普段から健康に気を使い適度な運動をしているようなら、もっと正確に測ってみるもの面白いかもしれませんね。最近では体組成計というもので筋肉量まで測れるようです。自分の体の状態を知ることが健康への第一歩なのかもしれませんね。
BMIの歴史
ここからはBMIの歴史を簡単に紹介しましょう。その昔のアメリカにタイムスリップします。
昔々、あるところに保険会社があったとさ。そこの社員は日々保険の契約件数増加へ邁進していたそうじゃ。そんな折、ほかの保険会社もいるなかで契約件数を伸ばすのは困難であると考えた一人の社員が、現在契約している人たちからもっと保険料をとれるようにするにはどうすればいいかと考えるようになったんだとさ。そうして、BMIというものが発見され、肥満か否かが数値で出てくるようになったそうな。
数字で出されると客観的な指標なような気がしてしまう。だから、今までは肥満ではないと思っていたのに、急に肥満って言われると焦って保険を見直す。という筋書きなんでしょうね。
つまり、BMIという指標は多くの人を肥満と判定するようにできているのです。一部では、このBMIという指標のおかげで、以前は標準体型だったアメリカ国民の半数が肥満認定されたそうです。
保険会社の恐ろしい手口ですね。ダイエットではBMIにこだわりすぎなくてもよさそうです。
進化版BMI
BMIも”意味がない”と言われて黙ってはいません。あたらしいバージョンの指標が考え出されています。
それが、ABSI(A Body Shape Index、上)と
ロイド・N・トレフェゼンによる指標(下)です。
急に式がごちゃごちゃしてきましたね。こう考えると、現行のBMIが身長と体重だけで計算できるお手軽さも相まって、世間に広がったのかも知れませんね。
上のASBIは腹囲の長さも計算に使っています。だから、体積情報も考えることができるわけです。一方、下の式は、現行のBMIで「低身長の人が痩せ、逆に長身長の人は肥満」という結果になることを避けるために考え出されたものです。
実際にこれを使うかは別としても、人間の体が複雑にできていることを思い知らされますね。
まとめ
今回はBMIが実は商売道具であったことを見ていきましたがいかがだったでしょうか?だまされたような感覚になる人もいるかもしれません。
しかし、BMIが正確な数値ではないからと言って、今肥満認定されているのを無視していいわけではないのでご注意ください。(笑) 正確に測りなおすか、鏡を見て自分を戒めるかして生活習慣の改善に乗り出しましょう。
それでは、
さようなら。