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【本紹介】 認知科学的に見た!数学が苦手な人と得意な人の決定的な違い

 

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数学の認知科学

 

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 数学の認知科学

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今回は、4つの経験がどういうものなのかと言う紹介と、それらの経験や本の内容に基づいた苦手が生まれる原因の考察を行います。

 

ですから、紹介する4つの経験がなぜ数学の理解に役に立つのかと言う理由は省きますので興味のある方はぜひ本でご確認ください。

 

数学を理解する方法

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人が数学を理解する過程を知るためには、人が最初に持っている数学の力を知っておく必要があります。つまり、赤ちゃんが持っている数学Levelの初期設定がいくらか?を知る必要があるということです。

 

実験

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まず、赤ちゃんにぬいぐるみを見せます。そして、そのぬいぐるみを見えないように仕切りで隠して、その脇からぬいぐるみを一つ追加します。この時、ぬいぐるみを仕切りの向こうに一つ追加している様子は赤ちゃんから見えています。

 

そして、仕切りをとって、ぬいぐるみを見えるようになった時に赤ちゃんがどれくらいの時間ぬいぐるみを注視するのかを測ります。

 

次に、同じ実験を行うのですが、仕切りをとった後に見えるぬいぐるみの数を一つに減らします。

 

つまり、仕切りの向こうにぬいぐるみが一つ追加されたという光景を見せたうえで、実際に仕切りをとるとぬいぐるみが一つしかないという不思議体験を赤ちゃんにしてもらうわけです。

 

この時の赤ちゃんの反応は、ぬいぐるみが2個のときよりも注視する時間が長くなったそうです。つまり、赤ちゃんは1個のぬいぐるみに1個追加したから2個のはずと言うことを分かっていたことになります。

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概念メタファー

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人間が新しい物事を理解するときは

概念メタファーと言うものを使います。簡単に言うとたとえ話です。

 

この概念メタファーと言うものはすでに知っている知識を新しい知識をリンクさせて理解しやすくする働きがあります。

 

簡単に言うと、難しい内容でもたとえ話が上手な人の説明ってわかり易ですよね?それを、自分の頭の中でやっているということなんです。

 

概念メタファーと言う言葉だけだと難しく聞こえるかもしれませんがただのたとえ話だと思ってください。

 

実は、この概念メタファーと言うのは言葉でも使われているんです。

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例えば、愛は温かさで表現します。冷え切った関係とかアツアツのカップルとかですね。ほかにも責任は重さで表現します。肩の荷が下りるという表現もその一種ですね。また、類似性は近さや距離で表現します。類似性と言うのはどれだけ似ているかと言うことです。同じ土俵にいるという表現は距離が近いことを表しているわけです。

 

このように意識しないかもしれませんが日常的な言葉で概念メタファーをすでに使っていたということです。

 

そして、大事なことが数学を理解するときにもこの概念メタファーを使っているということです。

言い換えると、数学の内容を何かに例えて理解しているということです。

 

なら、気になるのが、数学の知識をいったい何に例えているのか?問うことですが、

その答えは、「日常的な経験」なんです。

 

「経験」大事、絶対。

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日常的な経験と数学の知識をリンクさせることで理解を深めているということです。

本の中でも「経験」と言う言葉はめちゃくちゃ出てきます。

 

日常的な経験・身体的な経験・子ども時代の体験などの言葉が出てきています。

 

このように、本を読むだけでも経験が大事なことはわかるんですが、ただ、一口に経験と言っても色々な経験があります。

 

でも、この本では、日常的な経験の中で数学の理解につながる経験を4つにまとめてくれています。

 

経験の四天王

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実際に小学校低学年の問題を見ても具体的なものは多いですよね。リンゴが~個でミカンが~個でとか具体的なものの数の話をする問題とか、たかし君が~とか登場人物書かれている問題があります。

 

はっきり言って、たかし君なんかいてもいなくても一緒なんですが、(ごめんなさい)

わざわざ登場させているわけです。

 

そして、こういった具体的な内容で理解させてから抽象的な式だけの計算問題に入っていくんですね。

 

 

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ですからこの4つの経験が数学の基礎である四則計算につながっているということ。そして、その四則計算をもとにして数学の代数や関数・幾何などの分野につながっていることになります。

 

余談ですが、4番目の線に沿った移動は関数で使われる経験だそうです。

 

そうやって、いろんな分野を理解していく中で、それらの分野同士がリンクしあってさらに理解が深まるというというのが数学を理解する大まかな過程になります。

 

考察「数学が苦手か得意か」

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先ほど紹介した4つの経験の回数が多いか少ないかで数学が得意になるのか苦手になるのかが分かれるのではないか?と言うものです。

 

これらの経験は数学の理解に使われるわけですから、経験の回数が多いと得意になって、回数が少ないと苦手になるという可能性があります。

 

あくまでも可能性の話です。絶対にそう!と言うわけではありません。

 

では、この多い少ないがどこで分かれるのかと言うと、それは環境なのか遺伝なのか生まれつきの興味があるのか?一概には言えませんが、

 

子度たちに何かを経験させるときに漠然と経験と言うひとくくりではなく、こういった4つの要素に細分化することで数学の理解につながるのかもしれません。

 

 

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個人的に小さいころにどういった遊びをしたか聞いたことがあります。サンプル数は少ないですが、偏りは見られました。

 

 

考察「概念メタファーの訓練」

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先ほど、人間は概念メタファー・たとえ話で理解しているといったんですが、そのたとえ話をするために必要な力は「言葉」です。

 

最初は何となくそんなかんじがするというものかもしれませんが、より正確に理解しようとするとどうしても言葉が必要なわけです。

 

本の中でも言語に関する記述は結構多いです。言語学者の研究を引用しているところもあります。

 

ですから、先ほど紹介したようなこれらの言葉を例えた表現に多く触れることが概念メタファーの訓練になるのではないか?というのが2つめの考察です。

 

多くの言葉に触れることによって語彙力が伸びる可能性は上がります。そう考えると、学力と語彙力には相関があるという事実とも一致します。

 

子どもたちにとってはただ経験するだけではなくて、その経験を通した豊富な会話も重要なのではないでしょうか?

 

苦手の原因

では最後に、すでに数学が苦手になってしまった人はどうすればいいのでしょう?

これまでは、経験の話を中心にしてきましたから、もしかしたら悲観的になった人もいるかもしれませ。数学を捨てるという選択肢がある人はいいのですが、中にはどうしても数学をできるようにしたいと思っている人もいると思います。

 

ですから、今回は簡単に数学が苦手になってしまう過去の経験以外の原因を探っていきましょう。

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まず1つ目は

定着するまで解くという練習をしていない。定着=忘れないということです。それくらい時間をかけていますか?

2つ目は、初めから期待値が高すぎるです。

この問題を解けば数学が得意になるなんてことはありません。できるようになるためには継続した計画的な努力が必要です。力をつけるためには一歩一歩しかありません。それを続けることで、その一歩ずつが大きくなっていくものです。そういう考え方が大事です。

3つ目

例えば問題集を解くときに解答も開いてちらちら見ながらなんてことをしていたら、その場でわかった気になっているだけですね。テストで点を取りたいなら、テストに似た環境で練習する必要があります。まずは、そういった初歩的な部分から見直して、環境が固まってきたら勉強の手段にもこだわってみましょう。

最後4つ目

こういう思い込みが勉強しようという行動を妨げているわけです。この意識を変えようとするのは時間がかかるとは思いますが、一つのとらえ方として苦手とかできないというのは現在の状態であって、この先もできるようになりませんということではないわけです。ですから、まずは、解ける問題から、説明されたら分かる問題から手を付けていきましょう。

 

以上が、現在数学が苦手になっているひとの原因です。大きく分けると、勉強の方法・手段の問題と勉強に向かうメンタルの問題に分けられます。

 

今回は簡単な紹介になりましたが、今後は別の動画でもう少し詳しく見ていこうと思います。

 

まとめ

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ちなミニコーナー

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本編でみたこれら4つの経験が伴う遊びは男の子に大きい気がします。プラレールとか電車、プラモデル、レゴブロックとかがそうですね。

 

だから理系に男子が多いのかもしれません。それに、小学生男子が道路の白線の上を歩いていたりするのを見ることがありますし、自分もやっていましたが、その遊びがまさに4つ目の線に沿った移動になっているのかもしれないと思うと、案外ムダな遊びとも言えないですね。

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それでは、

さようなら。