やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。5話(後半) 考察
やっはろー
今回も
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」5話(後半)
の考察をしていきましょう。
以下多分にネタバレを含みます。
前回記事はコチラ👇
error-of-consideration.hatenablog.com
雪ノ下には何かある
大志の依頼が解決してから、比企谷と雪ノ下が兄弟の話をしていましたが、ここでも雪ノ下は意味深な発言をしていました。
雪
「兄弟ってああいうのもなのかしら」
比
「人によりけりじゃねえの。一番近い他人って言い方もできるしな」
雪
「そうね。それはとてもよくわかるは」
これは雪ノ下にも思い当たることがあるのですね。というか兄弟いるよね。いや、います。断言しておこう。そしてその存在がとっても厄介であることもあらかじめ書いておこう。
ここで比企谷のいう「他人」という認識だけど、たぶん多くの人が家族に対して他人であるという認識を持っていないのではないかと思う。家族の定義がわからいけど、人のつながりを集合で考えると、家族っていうくくりもありだとおもう。でも、同じように集合ではなく個々で見たときは、どう頑張っても自分と他人しか存在しないと思う。どっちの見方もあっていいと思います。
友達の定義とか言っちゃう奴がボッチ確定なら、家族の定義とか言っちゃう奴は何か口なんだ? 天涯孤独確定になっちゃうのかな。
新事実発覚
小町からの重大発表!
「由比ヶ浜がお菓子の人」
だったのです!!
お菓子の人っていうのは、比企谷が犬を助けて事故って入院したときにお礼しに来た犬の飼い主のこと。つまり、犬の飼い主が由比ヶ浜であるということが小町の発言により白日のもとに! まぁ、おおかたはそうだろうって感じだけど。この予定調和が何とも言えない!!
でも、ちょっと待ってください。たしか大志の依頼を聞くときに、小町と由比ヶ浜は「はじめまして」と挨拶している。いや、初めてじゃないだろと思ってしまった。その証拠に小町は「初めまして~」という由比ヶ浜をガン見している。
さらに、ラノベ版では由比ヶ浜は比企谷に妹がいることを知っていた。もちろん比企谷がそんなこと言うはずもないので、「何で知ってるの?」的な反応をしていた。
由比ヶ浜は本当に忘れていたのだろうか。もちろん由比ヶ浜がアホの子だから可能性は十分にある。スカラシップとスクラップを間違えるくらいだ。なんともまあ可愛らしいというかなんというか。
可能性を考えるのであれば、事故があったのは1年前で、由比ヶ浜が犬を助けたお礼に比企谷家にお邪魔したのもそのタイミング。そのときの対応を親がしていれば、小町とはそこまで話すこともなかっただろうから、記憶が薄れている可能性もあるかもしれない。アホの子だし。
まぁ、どちらにせよ由比ヶ浜がお菓子の人だったのだから、ここからの進展を期待しているのは、読者と小町くらいなもので、当の本人はというとこの表情である。
何か思い詰めているような表情ですね。少なくともお菓子の人がけっこうカワイイ由比ヶ浜であることに運命感じちゃうなんて思ってもいないのでしょう。そんな冗談も出てきそうにない状態みたいですね。小町は全く気付いていないようですが。
由比ヶ浜の涙
4話でてきた職場見学をしているところです。ちゃんと学校行事してるんだな。ここでも比企谷はうかない表情をしています。というかクラスで職場見学するなら、班を決める必要あったのかな。いずれにしても比企谷はボッチだったし。
おそらく由比ヶ浜は比企谷の様子が違うことに気付いているが、その理由がわからないみたいな感じなのかな。それにしても戸塚は制服着ないんですね。学外では制服着用が義務じゃないんですかね。それとも戸塚が女子である可能性を残しているのですか?
そして、職場見学終了後の由比ヶ浜と比企谷のやりとりで、とうとう由比ヶ浜がないてしまう。そんな由比ヶ浜を泣かせた比企谷の発言をまとめるとこんな感じ。
「今まで優しかったのは俺が犬を助けたからだろ? だったら気にするな。負い目を感じる必要なんてない。そんな優しさはいらない」
という感じでしょうか。比企谷の性格がにじみ出ていますね。
でも、おそらく比企谷も今までの由比ヶ浜との関係を嫌なものとしてはとらえていなかったのではないかと思います。むしろ、友達と呼べる関係なのではないかとも思っていた。これが”本物”と呼べる関係なんじゃないかなと思っていたところに、由比ヶ浜がお菓子の人であることが発覚した。だから今までの関係には前提条件があることに気付いていしまった。
比企谷は、由比ヶ浜が犬を助けられた負い目から自分に優しくしているのだと思っている。つまりそんな関係は比企谷にとって“偽物“になる。比企谷が本物の関係なんじゃないかと思っていたのに、実際は偽物だったということが分かったことによる失望感は相当なものだろう。
一方の由比ヶ浜がもちろんそんなこと思ってない。偽物だと思っているのは比企谷だけで、きっかけはどうであれ由比ヶ浜はこの比企谷との関係を十分楽しんでいる。なんならもっとお近づきになりたいと思っている。
だから泣いちゃったのよね~
由比ヶ浜からすれば今までの関係を否定された気分なのではないかな。そら「バカ」としか言えないよね。
比企谷の言い分はこちら。
俺は優しい女の子は嫌いだ。(中略)俺に優しい人間はほかの人にも優しくて、そのことをつい忘れてしまいそうになる。真実は残酷だというのなら、きっと嘘は優しいのだろう。だから優しさは嘘だ。いつだって期待して、いつも勘違いして、いつからか希望を持つのをやめた。訓練されたボッチは2度も同じ手に引っかかったりしない。百戦錬磨の強者。負けることに関しては俺が最強。だから、いつまでも、優しい女の子は嫌いだ。
「希望を持つのはやめた」というセリフは相当重く聞こえる。叶うかわからない希望を持ち続ける不安より、自分の世界に希望なんて存在しないと決めて安定させたほうが楽なのだろう。その希望が叶わなかったときのほうがよっぽど辛いから。
それに、わからない。相手の気持ちがわからない。何を考えているのかがわからない。だから不安になってしまう。言葉で言われても建前に聞こえてしまう。相手のことが分からないから不安になる。分かろうとするから不安になる。なら、分かろうとしなければ、分かりたいと思うような相手を作らなければいい。そうやって周りを遠ざけて自分で自分をボッチの道へと駆り立てる。
こういうことを言うと大抵は「そんなことないよ」とか言ってくると思う。もちろん本気で慰めにかかっているわけではないだろうし、めんどくさいと思われているだろう。そもそも面と向かってこんなこと言わないけどね。でも、この言葉を本心から比企谷に言えるのは由比ヶ浜くらいじゃないかな。
こうして、比企谷は元来た道へ引き返すのです。
さようなら。
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