やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12話(後半。続) 考察
やっはろー
今回も
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」10話(後半。続)
の考察をしていきます。
以下多分にネタバレを含みます。
・お片付け
閉会式も終わり片付けの最中、相模がギャン泣きしている様子が映っていました。相模模自身は比企谷に自分の心理を言い当てられて腹が立ったことと、最後の挨拶でうまくいかなかったことに対して泣いているのでしょうが、すべてを知っている人からすれば自業自得なんですよね。
遥とゆっこは完全に比企谷のせいにしていますし、その噂が回ったのか戸部まで比企谷を悪者にしています。ただ、葉山は少しかばうような言葉を発していますが、内心は誰であれ人を悪く言いたくないところからきているのでしょう。
この一件で比企谷の悪名が上がってしまったのは仕方がないですが、日ごろから付き合いのある由比ヶ浜や雪ノ下は居心地悪いかもしれないですね。
葉山に頬を染める三浦に変な妄想を膨らませる海老名さん。その後ろにはしょんぼりとした由比ヶ浜がいます。相模の行いを見てきたために比企谷だけが悪いとは思えないのでしょうか。
一人で片づけているところに陽乃と平塚先生がやってきます。陽乃は相変わらず茶化していますが、平塚先生はいつもと様子が違うようですね。
陽
「いやー、比企谷君は最高だね。みんなから聞いちゃったよそのヒールっぷり。私好きだなー。雪乃ちゃんにはもったいないかもね。ねー? 静ちゃん」
平
「スローガン決めの時といい相模の一件といい、結果的に君の尽力は大きかったように思う、だが、素直にほめる気にはなれない。比企谷、誰かを助けることは君自身が傷ついていい理由にはならないよ」
比
「いや、別に傷つくって程のもんでも」
平
「たとえ、君が痛みに慣れているのだとしてもだ。君が傷つくのを見て痛ましく思う人間もいることにそろそろ気付くべきだ、君は。お説教は終わりだ」
比
「うっす」
陽乃の言うヒールとはもちろん比企谷のこと。相模を連れもどすときの演説が都合のいいように脚色されて広まっているでしょうから、その表現は正しいですね。
でも、比企谷はわざとその手法をとったというか、取らざるを得なかった。比企谷が相模に暴言を吐いたことで、バックレるという罪を犯した相模が今度は比企谷に傷つけられた被害者として戻ってくることができた。
おそらく陽乃も平塚先生もこの辺りまでは見越していそうな様子ですね。それを踏まえて陽乃は「私は好きだなー」と言っているのでしょう。比企谷の自意識過剰っぷりが見ていて楽しいようです。
陽乃は陽気に帰っていきましたが、平塚先生は親のような雰囲気を醸し出していました。比企谷が傷つくことで少なくとも平塚先生は傷ついているようですね。おそらく由比ヶ浜も傷ついている。
自分自身が傷つくのに慣れていても、それを見て誰かが傷ついてしまったら、その誰かの傷も自分の傷のように痛むことがあるのですよ、きっと。だから自分のことを大切にと言いたいのかなと思いましたが、なんだか安っぽい表現ですね。
比企谷はそういったこともわかっていそう。誰かが傷つくことはあるけど自分にとっての誰かはいないという考えなのでしょうか。そんな比企谷に対して、誰かではなく身近にいることを気付いてほしいという意図が平塚先生には込められているのでしょうか。
それに、「君が痛みに慣れている」とは言っていますが、「君(比企谷)が傷ついていない」とは言っていない。つまり、比企谷自身が傷ついていることにも気付いてほしいという意図なのかもしれません。結局は自分を大切にってやつか。。。
比企谷の意図をくみ取ったのは陽乃と平塚先生と雪ノ下くらい。由比ヶ浜は怪しい。めぐり先輩からは「不真面目で最低」といわれる始末でしたからね。完全孤立完成です。
・結局は部室に集まる
打ち上げに参加せず部室に集まるあたりはさすがボッチっといったところですね。ここでの会話が印象的でした。
雪
「その弱さを肯定してしまう部分、嫌いではないけれど」
中略
比
「俺とお前が似ているわけじゃねーよ」
そう。俺と彼女はちっとも似ていない。 だからだろうか、こうして交わす言葉がいつも新鮮で心地いいと、そう感じていた。問い直して、新に導き出した答えはちゃんと結論になっている。
なら、なら俺と彼女は
「なあ、雪ノ下。俺と」
雪
「ごめんなさい、それは無理」
覚えておいでだろうか? これと似たような会話があったことを。
雪
「あなたの、そうやって弱さを肯定してしまう部分、嫌いだわ」
比
きっと、俺と彼女はどこか似ている。柄にもなくそんなことを思ってしまった。今はこの沈黙すら心地いいと、そう感じていた。
なら、なら俺と彼女は
「なあ、雪ノ下。俺がともだt・・・」
雪
「ごめんなさい、それは無理」
中略
雪
「あなたのこと(比企谷)のことなんて知らなかったもの」
雪ノ下の主張が変わっていますね。嫌いだと言っていたのに今は嫌いではないとしています。比企谷のことを受け入れているのでしょうか。
それに、比企谷のモノローグでも「似ている」と言っていたのが「似ていない」になっています。両方ともに「心地いい」という言葉が入っていますが、全然意味合いが異なるのでしょう。
1話のほうは、同じ仲間を見つけられた安心感というか、学内1の美少女と知り合えた高揚感的なものも含まれていると思います。でも、12話のほうは、比企谷と雪ノ下の違いを認め相手のことを受け入れているからこそ、自分たちが似ていないからこそ、かわす言葉が新鮮で心地いいののでしょう。
この会話には続きがあります。それも見ていきましょう。事故のことに関して暗に触れているので注目です。
雪
「前に言わなかったかしら。あなたと友達になることなんてありえないはわ」
比
「そうかよ・・・」
雪
「そうよ。虚言は吐かないもの」
比
「いや別に嘘ついてもいいぞ、俺もよくついてる。知ってるものを知らないっつったって、別にいいんだ。許容しないで強要するほうがおかしい」
雪
「・・・嘘ではないは。だって、あなたのことなんて知らなかったもの」
「・・・でも、今はあなたを知っている」
比
「そうですか・・・」
雪
「ええ、そうよ」
友達にならないっていうのがフラグにしか見えないんですが、私だけでしょうか。このあと「友達じゃなくて恋人ならどうですか?」っていえばOKしてくれるんじゃないかって思うレベルだ。やばい、中学の比企谷と同じだ。
比企谷の「嘘ついてもいい」っていうのが事故のことを暗に示しているのでしょうね。「許容しないで強要するほうがおかしい」というのは、雪ノ下が事故で比企谷のことを知っていることを前提にして話されています。
事故の時に雪ノ下は比企谷のことを知っていたはず。だけど、今までは知らないと言い続けた。そうやって、知らないと突き通すことを許容するのが正しいのであって、知っていることをすべて話せと強要するほうが間違っているといいたいのでしょう。
ですが、雪ノ下はなおも「知らない」と言い続けます。この時の感じから2パターンの考察を思いつきました。
- 本当に知らなった
- 「知っている」を深い意味でとらえている
といったところでしょうか。
まずは1から。事故のとき雪ノ下は車に乗っていただけですから、加害者ではないので被害者である比企谷のことを知る必要性がないのです。だからマジで知らなかった場合が考えられます。だから、「嘘ではない」と言い切ったのではないでしょうか。
次に2つ目は、事故のときに比企谷を知っていたけれども、それは表面上で比企谷のことを知っていただけに過ぎない。けれども今は比企谷と会話を重ねて少なくとも以前よりは相手のことをわかっているという意味としても捉えられます。相模の一件で全校の嫌われ者になった比企谷ですが、その意図を雪ノ下はわかっている。そういう意味で「知っている」といったのでしょうか。
どちらにせよ、以前より進展したことには変わりないですね。超微量ですが・・・。それと改めて「知らなかった」というセリフの言い方がいい感じです! 早見沙織氏ですね!
そんな会話をしているところに由比ヶ浜が登場しました。元気よく後夜祭に誘っていますが2人ともに断られています。カワイソス。
でも、由比ヶ浜ってば、比企谷が悪者にされているときに浮かない顔をしていました。元気がない様子だったのに、奉仕部に来るときは元気ふるまっていることを考えると涙が・・・(´;ω;`) 健気ですね~。
まぁ、この状況で比企谷を誘うのはやめておいたほうがいいですね。集団に敵がいて団結できるのは達成すべき目的がある時ですね。後夜祭では必要ありません(笑)
結局は内々で打ち上げを行う奉仕部なのでした。
さようなら。